2018年11月20日
去る男と松村和子
ベンチに
座って
いた
中年
男性が
やおら
立ちあがった
か
と
思ったら
焦って
逃げる
サル
(実際
見たことは
ないが
クマに
出会えば
人間だって
泡食って
逃げる。
とはいえ
そもそも
サルって
落ち着きないけどな。)
の
ような
足取りで
去って
いく。
何か
緊急の
用事を
思い出したに
違いない
が
立ちあがった
勢いで
尻ポケ
から
財布
が
ダイブ。
それを
見ていた
人間
(この場合
つまりは
オレの
ことですね)
は
大声で
「財布
落としましたよぉぉぉぉぉ」
と
叫びながら
追いかけた
のだが、
己
(この場合は
サル男
のことですよ)
の
財布より
大事な
何か
の
ために
走って
いた
(たぶん)
ので、
オレ
の
駿足を
もって
しても
追いつかなかった。
「瞬足」を
履いて
来るべき
だった
…。
遠い
目を
して
無駄に
悔んだ
秋の
一日。
*
*
*
財布は交番に届けたけど、手続き等で失ったオレの時間は届けを出しても帰ってこない…。
↓